代表理事 小池 信三×セイン・カミュ 一般財団法人メルディア メルディア70号記念 スペシャル対談
2017年から刊行を続けてきたメルディアも、今回で70号を迎えました。
68号に登場し大きな反響をいただいたセイン・カミュ氏を再びお迎えし、巻頭初登場となる小池代表理事と、これからのメルディア財団について語り合いました。

ご家族が孤立しないために財団が届ける「情報」と「心のケア」
代表理事小池信三(以下:小池) メルディア財団は、知的障がいのあるお子さんとご家族を支えるため、情報提供を活動の中心としています。新宿のカウンセリングは親御さんに向けたもので、専門カウンセラーが常駐し多くの方にご利用いただいています。
セイン・カミュ氏(以下:セイン) ご家族に焦点をあてたカウンセリングは、本当に大事ですよね。専門家のアドバイスはもちろん重要ですが、同じ立場だからこそ分かり合えることや、交換できる情報も多いと思います。
小池 おっしゃる通りです。当事者向けの支援はあっても、ご家族が相談できる場所はとても少ない。そのために孤立してしまう方をたくさん見てきました。上野で運営している就労支援施設でも、利用者さんが訓練を経て一般企業へ就職されるケースが着実に増えており、活動の成果を実感しています。
冊子を通じて「知る機会」を当事者以外にも広く届けたい
セイン そもそも、この活動を始められたきっかけは何だったのでしょうか?
小池 街でご高齢のお母様が、同じく歳を重ねた息子さんの手を引いて歩いている姿を見かけたことでした。さらに現理事の一人から、障がいのある息子さんを育てる中での苦労や、情報が手に入らない現状を聞き、何かしたいと考えたのが始まりです。家にこもりがちになってしまうご家族に、この冊子を通して情報を届けることで、少しでも心に寄り添う支援ができればと始めました。
セイン 本当に、福祉に関する情報はこちらから探しに行かないと手に入らない。行政が親切に提供してくれるわけではないのが実情です。
小池 「この地域にこんな施設がある」「こんな風に頑張っている人がいる」といったことの発信も、私たちの責務だと感じています。
セイン メルディアさんのような冊子が、障がいに関わりのない人の目にも触れる場所に置いてあることが、すごく重要だと思います。僕も障がい者アートの支援活動をしていますが、アートをきっかけに、障がいのある方の存在を広く届けたいという想いは同じです。
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セイン・カミュ
タレントやナレーターとして、多くのメディアやイベントなどで活躍。障がい者アート支援団体「パラリンアート」理事として、アーティストの自立や社会とのつながりを支える活動にも力を注いでいる。
小池信三(こいけ しんぞう)
2017年5月一般財団法人メルディアを設立。代表理事を務める。
障がい者支援事業からスポーツの育成支援を行うほか、情報発信を通じて地域と社会をつなぐ活動を続けている。
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