いろいろな挨拶
あっという間に10月が過ぎ去り、11月がやってきました。ハロウィンを終えると、テーマパークや百貨店は一気にクリスマスへと模様替えが始まります。日本の四季折々のイベントや、それに合わせた装いの変化は見ているだけで楽しくなります。職業指導員のFです。皆様、いかがお過ごしでしょうか。
メルディアトータルサポート上野では、たびたび「挨拶」を題材にプログラムを行います。幼少期から、挨拶をしましょうねと言われて育った我々ですから、「おはようございます」「こんにちは」といった日常の挨拶は、いまさら言われなくてもやっていますよ、という方も多いと思います。
ビジネスシーンになると、挨拶にも様々な形が出てきます。その1つに「時候のあいさつ」があります。
これは、主にメールや手紙で用いられるもので、古くは飛鳥時代、小野妹子が遣隋使として隋の煬帝へ聖徳太子より託された国書が有名です。こちらの国書にも「謹啓・謹白」といった言い回しが使われており、現代の挨拶状にも受け継がれています。
「謹啓(きんけい)」とは、手紙・挨拶状の冒頭に使用され、「頭語」と呼ばれます。「謹白(きんぱく)」とは、手紙・挨拶状の結びで使用され、「結語」と呼ばれます。どちらとも「謹んで申し上げます」といった意味を持ち、ビジネスシーンや目上の方へ手紙を出す際に使うもっとも丁寧な言葉と言えます。
しかし、頭語・結語を使うと堅苦しい表現になってしまい、親しい間柄では手紙がよそよそしくなってしまうかもしれません。こうした場合は、頭語・結語を省いて、時候の挨拶から手紙を書き始めることもあります。挨拶の書き出しは、二十四節気を使います。二十四節気とは、冬至を中心として1年間を24等分したものであり、季節を表す目安として考案されました。春分や秋分も二十四節気のひとつであり、時候の挨拶で季節感を表す場合は、この二十四節気に沿った季節の挨拶語を使うのが基本です。
11月の時候のあいさつは、下記の通り。
11月上旬(11月6日頃まで)霜降(そうこう)…霜(しも)が降りる頃という意味です。このひとつ前の節気は「寒露(かんろ)」で、寒くても凍っていない露(つゆ)でしたが、霜降では凍って霜になるのです。
11月中旬(11月21日頃まで)立冬(りっとう)…冬の始まりという意味です。太陽の光が弱まり、冬枯れの景色が目立つようになります。
11月下旬(11月22日以降)小雪(しょうせつ)…わずかな雪が降る頃という意味です。山などに雪がみられる時期となりますが、それほど雪は多くないことから小雪と呼ばれるようになりました。
日付によって細かく挨拶が変わり、またその言葉自体も美しいものが多いのが特徴です。挨拶で季節を感じられるのは素敵な文化ですよね。
メルディアトータルサポート上野では、「挨拶」以外にも、ビジネスシーンで必要となる知識やスキルをプログラムを通してお伝えしています。興味のある方は、ぜひ一度見学にいらしてください。お待ちしております。
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