Barbieの多様性から学ぶ・どんな人であれ、1人1人が社会を作っている大事な1人
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トピックス2024年05月7日
今年65周年を迎え、世界中から愛され続けているバービー。個性豊かなドールたちの中にダウン症のドールもいるのはご存じですか?これまでに数多くのドールたちが誕生してきた背景とともにマテル・インターナショナル株式会社の万澤さんにお話を伺いました。
多様性に富んだドールの中に誕生したダウン症のバービー
2023年4月にアメリカで発表されたことをきっかけに日本のメディアでも取り上げられたダウン症のバービー。バービーのマーケティングを担当されている万澤さんは「想像よりも皆さんの関心が高くあると感じ、日本でも発売をすることになりました」と話します。驚いたのは、通常の新商品発表と同じようにリリースしたにも関わらず、メディアからの反応が多かったことだそう。「アメリカに関して言うと、学校のクラスの中で自分と肌の色や髪の色が違う子など様々なバックグラウンドを持つ生徒がいる環境が一般的ですが、日本だとみんなが好きな美意識や憧れる対象が似ている傾向があるので、その中で新しいドールが受け入れられるのか、と思って最初は発売を見送っていました。皆さんからの反応の中には『どうしてダウン症のドールを作ったのか』という疑問の声があったことも事実です。しかし、バービーは元々ダイバーシティを掲げており、世界の中でも一番多様性に富んだドールと言われています」と万澤さん。バービーの特徴的なところは、あらゆる体型、肌の色、髪形であってもすべてバービーであるというところ。玩具としてのドールは洋服を着せ替えたり、髪形を変えても同じ顔であることが一般的ですが、バービーは顔や身長や、体型にも色々な種類があり、さらには車椅子に乗ったバービーもいます。「これらが何を意図しているかというと、子どもたちに〝自分たちが普段接する世界とはまた違う世界がある〞ことを知るきっかけになってほしいという想いがあります。
(本誌に続く)