相手に変わってほしいとき~人間関係の悩み
こんにちは。カウンセラーの小川です。
先日、何かのテレビ番組で『天気』の名称の由来は『空の気分』だということをやっていて、へー、面白いなぁと思いました。
特に昔は今のような緻密な気象情報はなかったと思うので、誰よりも気分屋なのは空で、現代でもそうですがみんな空の顔色を毎日伺って動いているんだなぁと思いました。
空の顔色なんて気にしないゼ、という自分軸全開の方は、傘もささずに雨の中を歩いているかもしれませんが。
「相手に変わってほしい」とは
さて、本日は「相手に変わってほしい」という悩みがテーマです。
そもそも「相手に変わってほしい」とは、どういう意味でしょうか?
「相手に変わってほしい」を深堀してみますと、このような気持ちが隠れているのではないでしょうか。
- 自分のやり方や考えの方が合っていると思う(だから相手に変わってほしい)
- 自分はだいぶ頑張っていると思う(だから相手も頑張って変わってほしい)
- 相手が悪いと思う(だから相手に変わってほしい)
- 私は変わる必要はないと思う(つまり相手に変わってほしい)
自分で書いていて耳が痛い話しですが、いかがでしょう、心当たりがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それが間違っているということではないのです。実際に、あなたの考えが正しく、あなたの方が頑張っていて、相手が悪くて、ということもあるかもしれません。
ただ、その「相手」が配偶者や子ども、祖父母などの家族である場合、上記に挙げた最後の「私は変わる必要はないと思う」というところを死守してしまうと、大切な関係性の改善がだいぶ大変な道のりになります。
悩みを小さく砕く
相手に変わってほしいと思う時、相手の何かしらの言動に悩んでいるんだと思います。その悩みを砕いていくと、実は問題は相手の言動ひとつではない、ということが見えてきたりします。
悩み:子どもが言うことを聞かなくてイライラしてしまう(子どもが言うことを聞く子になるように変わってほしい)
<こちらを小さく砕いてみた例>
①子ども⇒発達にでこぼこがある
②大人⇒仕事が忙しく家事が回っていない、余裕がない
いかがでしょうか。子ども自身の問題とは別に、大人側がイライラしてしまう原因が子どもとは別にあったりします。
それが分かると、相手が変わる以外のやるべきことが見えてきます。
困っているのはだれ?
相手に変わってほしいと思っている時、とても辛い状況だと思うのです。自分の思い通りに行っていないし、そのままでは心地よくない(もっと言うと不快だったり、イライラだったり)ために、変わってほしい、と思っているからです。
そこでの自分自身への問いかけは、まず「困っているのはだれ?」ということです。
「わたしです!」そうなんです、まず「わたし」なんです。相手が●●であるために、困っているのは「わたし」です。
双方が困っていることももちろんあると思いますが、まずは自分視点で問題をとらえ直してみると、見え方が変わってきます。
他人は変えられない
相手に変わってほしいと思ってこのブログを読まれた方は、がっかりしたかもしれません。
ただ、実は相手に変わってほしいと思う時は、ご自身のことを見つめる機会でもあり、自分自身の価値観だったり、大切に思うことがわかったり、実は自分が他人軸になっていたと気付いたり、そういうことが見えてくることがあります。
カウンセリングの中でも非常に多いテーマで、相手に変わってほしいと思っている、けど無理だとわかっている、どうしよう、というご相談を受けることがあります。
即解決という訳にはいきませんが、根気強く一緒に考えていくこと、また自分サイドで見ていくような視点の提供を行っていきます。
相手に変わってほしいと思っている時は、ご自身が辛い状況です。自分をおざなりにしないで、ご自分のケアから始めてみましょう。
よい一日をお過ごしください。