パリコレ出演を叶えたダウン症モデル 夢を持って、口に出せば誰かの耳に届いて縁に繋がる
-
トピックス2025年02月25日
2024年3月にダウン症モデルとして日本人初のパリコレデビューを果たした菜桜さん。
パリコレ出演の感想や20歳を迎えたこれからの想いについてお母様・齊藤由美さんに話を伺いました。
「とにかく楽しむ」笑顔で乗り切った大舞台
パリコレの大舞台ではデザイナーのサミーナ・ムガールさんのSMGlobalCatwalkのワンステージを丸々担当。特注の着物ドレスで堂々とランウェイを歩く姿はさすがです。
「衣装が着物のドレスということで普段の服と歩き方やポージングが変わるため、近い形の着物を買ってウォーキングのレッスンを受けたり、自宅でも何度も練習して臨みました」と齊藤さん。大舞台に緊張したのかを聞くと「菜桜はランウェイに出るときは意外と平気そうに見えました。『行ってきまーす!』という感じで。私の方がドキドキしました。ただ、普段のファッションショーとは雰囲気も違うので、ランウェイの前は表情がいつもと違いましたね。練習中は背筋をちゃんとしよう、ああしよう、こうしようと口うるさく言っていましたが、当日にもそれを言ってしまうと本人もさらに緊張してしまうので、出番前は『ランウェイを楽しんでおいで』とだけ伝えました」。その言葉に「うん」と笑顔で頷き、ランウェイへ向かったという菜桜さん。登場曲のアメイジング・グレイスが会場に流れるとともに舞台に出て行った姿に終始涙が溢れましたと齊藤さんは語ります。
初めての海外での経験は驚きの連続
日本のショーとの違いについて聞くと「日本ではランウェイの前に観客の方々がいて、そこに出て行くというスタイルが多いのですが、パリコレはランウェイの両側に椅子が並んでいて、そこをまっすぐ歩くというスタイルです。事前に日本でパリコレのスタイルのショーに出させていただいたので、イメージが出来ていたのは一つ安心材料でした」。
今回のパリコレ出演の機会に初めて飛行機に乗ったという菜桜さんでしたがお母様とともに2時間だけ観光を楽しんだそう。「食事はほとんどファース
トフードで済ませていましたが、一度食べたエスカルゴが本当においしくて感動しました。飛行機は離陸時と着陸時は2人で少しドキドキしていましたね。私も海外に行くのは30年ぶりくらいでしたので初めてに近く、フライトのチケットを取るのにも一苦労でした。ショーが終わってすぐ帰るというスケジュールで忙しくはありましたが、本当に貴重な経験でした」と齊藤さん。
20歳という節目を迎え、自覚する〝大人〞という自分
普段はファッションショーへの出演や、SNSで服やコスメのPR活動を行っている菜桜さんですが、最近は福岡でパリコレの衣装を着て講演会に登壇するなど、日本各地へと活動の幅が広がってきているそう。これからの目標を聞くと「ニューヨークに行きたい」と菜桜さんは即答します。
「ニューヨークがどこにあるか本人は分かっていませんが、テレビや映像、周りから入ってくる情報を聞いて、興味を持っているようです。他には、東京ガールズコレクションに出たい、嵐の櫻井翔さん、モデルの藤田ニコルさんに会いたいと言い続けています。夢は口に出して言うようにしているんです。
菜桜
2004年3月静岡県生まれ。「障がいがあっても夢をあきらめない」「みんなが笑顔になれるモデルになりたい」と活動中。「パリコレクション」「東京ガールズコレクションティーン(TGC teen)」「24時間テレビ」に出演するほか「VOGUE JAPAN」の誌面も飾っている。
Instagram:https://www.instagram.com/nao_angel_smile/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCiHCTnwOh6FUP9E88JGdEUw
ブログ:https://ameblo.jp/nao-angel-smile/