カウンセリングにおけるABA(応用行動分析)
こんにちは。カウンセラーの小川です。
猛暑を超え、長い酷暑の2024年夏が終わろうとしています。
近年の立派なかき氷(エスプーマかき氷ですね)は、初めて食べた時衝撃の美味しさでした。
そんな過去の記憶を思い出しながら9月も中旬を過ぎましたが、今年はまだ食べる機会がないままです。このまま立派なかき氷を食べずに夏が終わっていくのでしょうか。みなさんもこの夏やり残したことはないですか。ぎりぎり間に合うかもしれません、わたしもリストアップしてみたいと思います。まずはかき氷。
ABA(応用行動分析)とは
『ABA』というと、お子様の療育を思い浮かべる方、または全く聞きなじみのない方のいずれかかと思います。
ABAはアメリカの心理学者、フレデリック・スキナーが創始者で、行動の原理に基づく科学です。
困った行動を減らしたい、よい行動を増やしたい、といった時に、行動を変化させる基になるものは何かを観察によって導き出します。
実際に起こった行動そのものだけを見るのではなく、行動の前の出来事や環境、また行動の後の結果どんなことが起こったかを見ていくんですね。
そして、「行動は変えられる」と考えて、前後の行動を変えて行くことで困った行動を減らしたり、よい行動を増やすことを目指していくのがオーソドックスなABAです。
ABAの対象者は?
歴史的に、自閉症療育に向けてABAを応用していく研究が行われたこと、またその効果が高いという研究結果があったことなどから療育での活用が目立ちますが、実は特に対象者を限定しているものではありません。年齢、性別、障がいの有無に関わらず、考え方として広く活用できるものなのです。
主観的な見方ではなく客観的な「行動」に注目するという点で、ダイエットや仕事などにも活用する方がいるそうですよ。幅が広い!
カウンセリングにおけるABA
そしてもちろん、カウンセリングでもABAの考え方や原理を活用することがあります。
メルディアウェルネスは障がいのある方や障がいのある方のご家族が多くいらっしゃっていますので、家族の困った行動に対してどう対応したらいいのか、というご相談の中でABAの考え方を取り入れることがよくあります。
私たちはどうしても目の前の出来事に注目しがちですが、ではその出来事の前後がどうだったのかというと、多くの場合思い出せません。
何もないということはない、という前提に立って、出来事の前後を観察してきていただく宿題のようなものをお出しすることもあります。
ここは本当にクライエントさんとカウンセラーの共同作業で、クライエントさんがしっかりと観察してきていただくことで、カウンセラーはそれに対して客観的に見て、クライエントさんができそうな対応を一緒に考えていくことをします。
実は出来事の前後や背景に注目して理解していくことだけでも、心持ちの変化につながることがあるんです。
トライ&エラーなので、やってみてどうかの繰り返しかもしれません。ただひとりでやるのではなく、またここ(メルディアウェルネス)に来て、「どうでした?」という話ができることが、ひとつの支えになるのではないかなと思っています。
もうすぐ1年
本当にあらゆる年代(10代~70代)や環境、相談内容の方々がお見えになっています。もうすぐ開所から1年になりますが、「メルディアウェルネスがあってよかった」と仰ってくださる方が着々と増えてきています。
メルディアウェルネスはちょっと変わったカウンセリングルームかもしれません。オンラインの時代に対面にこだわり、椅子がヨギボーだったり、カウンセリングルーム自体にこだわり、障がい者の方とその家族に焦点を当て、時にはカバンの中身の整理方法を考えたり、ご夫婦それぞれのお話しをお聞きしたり、マインドフルネス瞑想をしたり。
ひとつの夢としては、病気や障がいの有無関係なく、日本のカウンセリング自体のハードル(イメージ)が下がり、占いに行くように気軽にカウンセリングに行く世の中になればよいと思っています。
よい一日を。
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