忘れ物・なくし物が多い~ADHD
こんにちは。カウンセラーの小川です。
最近急激に寒くなって、慌てて衣替えに着手しました。そのついでに急に断捨離スイッチが入ったりして、すっきりさせたい欲が出ている今日この頃です。
ミニマリストの動画を見たりして、捨てたい、でもまだきれいなのにもったいない、という葛藤に揺れますが、こういうのは勢いでやるしかないんだろうなぁと思っています。

毎日何かが「ない!ない!」
出掛けようとした瞬間、何かをしようとした瞬間、あれ?ない、ない、絶望!となってしまうことはありませんか。
自分が、またはお子さんやご家族が、毎度毎度そうです、、という方もいらっしゃるのでは。
障がいということでなくても、頻回な忘れ物やなくし物はADHD特性のある方に多く見受けられます。注意力に弱さがあるため、無意識のうちにどこかに置いていて、いつどこにやったか忘れてしまうんですよね。
忘れ物が多い!と怒られがちだったり、周りにあきれられてしまったり。
このようなことを繰り返すと、本人も自信をなくしてしまいますし、気を付けようと思っていてもまたやってしまうので、辛いものです。

忘れ物・なくし物が発生する原因
では、どうして忘れ物やなくし物をよくしてしまうのでしょうか。
特性の部分は置いておいて、まずは『環境』に目を向けてみましょう。
- 物が多すぎる
- 物を移動させている
- 何を持っているか把握していない
なくし物が多い人に限って、なぜかたくさん物を持っているということはありませんか。
思いつきで物を買ってしまう、欲しいと思ったら買ってしまう、そういった衝動性で物が増えているのかもしれません。ここはまた別問題として考えていく必要があるところですが、ひとつずつ、できそうな基本の対策をみていきましょう。
1,物が多すぎる
はい、断捨離です。私がブームだからではありません。持ち物がそもそも多いから、どこにあるのかわからなくなるのです。
小さいところから取り組んでいくとよいです。筆箱の中身はどうでしょう。カバンの中はどうでしょう。こうなると、今度は「捨てる」という課題と、何が必要で何を捨てていいかの「判断」というハードルが出てくるのですが、実は多くの物は捨てても大して問題ありません。いきなり捨てるのが怖い場合は、保留ボックスを作ってそこに一旦入れておきましょう。
お子さんの場合は、ぜひ親御さんが手伝ってください。なくしやすい消しゴムなどは、目立つジャンボ消しゴムを買うのもおすすめです。石ころみたいな消しゴムだとどこかに紛れ込んでも見つかりません。
持ち物は最小限に、わかりやすい物を、を念頭に取り組んでいきましょう。
2,物を移動させている
カバンから別のカバンへ。ランドセルから机の上へ。引き出しからどこかへ。。
とにかく物の移動タイミングを減らすことを検討してみてください。
出さなくていいものは出さない。それこそ筆箱も、学校用はランドセルに入れっぱなしにしておいて、家用は家用で置いておく。そうすると出し入れする必要がなくなります。
また、なんだかすぐ「ハサミどこ?」となる場合は、100均などのリールホルダーをつけておいて、持ち歩けないように場所を固定しておくのもおすすめです。
3,何を持っているか把握していない
私自身もそうですが、多くの方が自分の持ち物すべてまでは把握できていないのでは、と思います。
ただ、よくなくす、よく忘れる、ということが生活上で問題になる場合、持ち物をリストアップしておくのがよいです。日々の持ち物を決めておきましょう。
そこに、イレギュラーな持ち物がある場合はプラスで書き込んでください。付箋を使うのもありです。
部屋の中でいうと、よく「物のアドレスを決める」と言われると思いますが、カテゴリーでもいいので場所を決めておくとよいです。勉強関係はこのエリア、衣服関係はこのエリア。多少ごちゃごちゃしても探せる範囲ならよいのです。見つかればマル。
そして周囲の人のポイントは…
なぜこんなになくすのか、忘れるのか、本人にもわかっていないことがほとんどだと思いますので、それを、やみくもに「片づけなさーい!」「気をつければいい話だろー!」などと言っても、「それができないから困ってるんだー!」となることでしょう。
もしあなたが片づけ上手で、なくす意味も忘れる意味も理解できん、という方の場合、なんでこんなになくなるか確かに理解は難しいと思います。
ですが、そういう特性がある人も存在するんだと知ったら、ただイライラするのではなく、どんな工夫があればなくさないんだろう?という視点に変わるかもしれません。
日々忙しくて疲れていて、そこまで気が回らない、とにかく億劫、面倒、そういったことが原因のこともあると思います。その場合、問題は忙しすぎることです。
片づけ問題は、片づければいい話、と切り捨てられてしまうこともありますが、深刻な問題になることもあります。
家庭内では不和の原因になったり、学校や仕事などの社会でも、忘れ物やなくし物が多いと怒られたり、信用されなくなったりしてしまいます。
ぜひどこかで一念発起して取り組んでみてくださいね。
忘れ物もたまにはしょうがないよね、くらいの余裕も持ちつつやれるといいですね。
よい一日をお過ごしください。















