自分でできる認知行動療法(CBT)~気持ちを少しでも楽にするために
こんにちは。カウンセラーの小川です。
わたしはハーブティーをよく飲むのですが、以前から気になっていたセントジョーンズワートをついに購入しました。
こちらは、ヨーロッパの伝統医学に使われていたハーブで、軽度の抑うつ、PMS、更年期の症状などに効果があると言われています。ハッピーハーブとも呼ばれるらしいです。さっそく飲んでみましたが、ちょっと苦みのある味です。
注意点はあって、なんらかのお薬を飲んでいる方は薬の効果を弱めてしまうこともあるそうなので、服薬のある方は飲んでよいか医師や薬剤師さんに確認してみてくださいね。
認知行動療法(CBT)とは
さて、元気がないならハーブティーを飲むといいよ、で終わりではありません。
心理療法の中では有名な『認知行動療法(CBT)』というものがあります。
それぞれのものの考え方に働きかけて、気持ちを少しでも楽にするための療法です。
基本的にわたしたちは主観でものを考えていますが、ストレスが強かったり落ち込んでいる時は、その考え方がゆがみがちです。
何かあった時に「もうわたしは全部だめだ」と言い出す人を見て、「え?極端じゃない?」と思ったことはありませんか。
一方、自分が似たような状況におちいった時は、「もうわたしは全部だめなんだ、放っておいてくれ」となってしまう。
これが主観と客観の違いです。
客観的な「え?極端じゃない?」という視点を入れると、少し気持ちが楽になることがあります。そのために人は誰かに愚痴を言ってみたり、弱音を吐いてみたり、そういったことで他者からの客観的な反応をもらうという行動をとるんですね。
例えば友だちと食事したりして「私なんてもう・・・」などと言うと、「そんなことないよ~」と言ってくれる、あれです。
でも、いつでも聞いてくれる人がいる訳でもなく、さすがにこれは言いづらいとか、誰に言ったらいいんだろうとか、抱えてしまう場合もあります。
そんな時に、自分で認知行動療法ができたら、辛い度100%が辛い度70%くらいになるかもしれません。
100をゼロにする方法ではなく、少し軽くする、と考えておくとよいです。辛い気持ちがなくならないならやめよう、と思わず、軽くすることの積み重ねが、健康な日々を過ごすための大事な取り組みです。
簡易的認知行動療法(簡易的CBT)
辛いこと、イライラすること、などなど基本はマイナス感情が出た時にちょっと心を軽くする方法をご紹介します。
メモ帳でもノートでもスマホでOKですので、辛い気持ちになった時、以下の1~6を書き出します。
- 出来事・・・知り合いにLINEしたけどその日のうちに返ってこなかった。
- 気分・・・辛い度10(辛い度、不安度、悲しい度、しっくりくる言葉でOK。10段階で表わそう)
- 今の考え・・・わたしなんてどうでもいい存在なんだ。
- 別の考え・・・単に忙しい、忘れちゃった可能性はある。
- 友達の相談なら何て言う?・・・LINEが返ってこなかったのは悲しいけど、あなたのことどうでもいいという訳ではないんじゃないかな。(他人事として客観的に考えてみるのがポイント)
- 気分・・・辛い度7
いかがでしょうか。正解なんてわかりませんが、辛い度10が7になったというところで、ちょっとホッとするものです。
辛さをゼロにするのは難しいのですが、辛い度10がずっと続くと、メンタルがかなり弱ってしまいます。
心の健康を保つためにも、少しでも軽くしていきたいところです。
心が苦しい時
心が苦しい時、どうにもしがたい現実がある時、どうやってしのいでいくか。いくつか方法を持っておくとよいです。
落ち込みの波に飲まれ過ぎず、抜け出す手立てを持っておきたいですね。
カウンセリングでは、ご自身で行ったCBTメモを持参いただいて、一緒に振り返ることもできます。
※本来は「4.別の考え」の前に「根拠」を出すというのが正しい方法です。つまり、わたしなんてどうでもいい存在なんだ、と考える根拠です。ただ、根拠を考えているだけでまるでそれが事実かのように裏付けを強くしてしまってさらに落ち込むことがあるということと、極力簡単にするためにあえて飛ばしています。「3.今の考え」の「根拠」を考えて書き出すことで、そこまで信ぴょう性のある根拠はないな、と気づく効果もあります。ぜひ試してみてください。
誰にでも考え方のクセはあります。マイナスに捉えるクセがあると、事実はゆがんで普通のことでもマイナスの出来事になってしまいます。
そうならないように、自分に合ったメンタル安定法を身に付けていけるといいですね。
よい一日をお過ごしください。