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時代を経ても変わらない、多様性・共感・思いやりの心の大切さ ~トーマスたちが教えてくれる大切なメッセージ~

トピックス2024年03月25日

子どもたちを始め、幅広い世代に親しみのある「きかんしゃトーマス」。そのトーマスの仲間に新たに自閉症のキャラクター・ブルーノが加わりました。新しいキャラクターを迎えながら長く愛されるトーマス達について、日本でトーマスの制作に携わる株式会社ソニー・クリエイティブプロダクツの朝倉さん・渡辺さんに伺いました。


<画像左がブルーノ © 2024 Gullane (Thomas) Limited.>

自閉症のキャラクター・ブルーノ。

ブレーキ車であるため、自走をせず、連結している機関車のブレーキをかける役割を担っている。性格は物静かだが、ダジャレが好き。スケジュールにしっかりしている。

ブルーノも、トーマスにとってはただの友達の一人

日本では2022年12月放送開始のアニメ25シリーズで初登場したブルーノ。自閉症という特性を持っていますが、ソドー島でトーマスたちと仕事をしながら楽しく暮らしています。仲間たちにメッセージを送るときは自分が持っているライトを光らせたり動かしたりしてコミュニケーションを取っています。例えば、感情的になるとライトが回ったり、煙で作るイヤーマフで耳を塞いだりと、豊かな感情表現を見せてくれます。

 ブルーノが生まれた背景には、アメリカの疾病管理予防センター(CDC)の発表したデータがあります。2021年に自閉症と呼ばれる診断は44人に1人と、2016年の54人に1人より確実に増えています。自閉症の方がより一般化され、クラスに1人いる時代になります。また、自閉症を患っている子どもたちはトーマスが好きだという調査結果も上がっています。トーマスではこれまでも時代の潮流に合うキャラクターを生み出し、多種多様性、個性というものを大切にしてきました。ブルーノのことも、トーマスからすればただの友達の一人なのです。以前から自閉症の子たちにも親しみがある、どんな子どもたちが見てもトーマスが好きというベースがあるので、ブルーノが加わったときも唐突感なく迎え入れられました。


<© 2024 Gullane (Thomas) Limited.>

時代を経ても変わらない、多様性や共感性を大切にするトーマス

 原作「汽車のえほん」の創刊から80年近く経つトーマスですが、当時から変わらないものが3つあります。①多様性。性格や性別など色んな違いを尊重しよう②共感性。相手のことを理解しよう③ホスピタリティ。周りに親切にしよう、という3つです。これらが核となっていて、現在のシリーズでも踏襲されています。

 「過去には国連とSDGs紹介動画を制作する等トーマスだからこそ世の中に伝えられるメッセージは積極的に取り入れています」と渡辺さんは言います。

 近年はキャラクターの多様性がとても広がりました。アフリカから来たニアなど様々な国からキャラクターが生まれ、今では大人気です。サンディー、カーリー、カナといった女の子のキャラクターが主役・準主役で登場することも増え、女の子からの人気も増えてきています。

 「多様なキャラクターが一つの目標に向かってみんなで手を取り合って頑張っていくことが今のシリーズで加速していて、ブルーノもその象徴になっていくと思います」と朝倉さん。トーマスでは実社会と重なる世界が映像の中に広がっています。子どもたちはトーマスを見ることで、自分を理解することや他人を理解する、思いやりを持つという「社会に出ること」を学ぶことができるのです

豊かな表情で可愛さが増した新シリーズ

 トーマスというと、3Dの立体的なキャラクターを思い浮かべる方も多いかと思いますが、近年デザインを大幅リニューアルし2Dアニメーションへと変化しました。お二人によると「作画になったことでキャラクターたちも色んな表情を出せたり、首が後ろに回ったり、ジャンプができたり、幅広い表現がより簡単に作れるようになりました。これは制作側にとってもメリットです。キャラクターに色んな表情がある方が子どもたちも感情移入しやすく、且つ、スマホでアニメを見る今の子どもたちにテンポよくストーリーを届けることができます。表情の豊かさが感情移入に比例することは、分析結果にも出ていて、その上で新シリーズは制作を進めています。また、このリニューアルでは声優も一新しました。声優の変更は反発されることも多いのですが、皆さん新しい映像にすごくマッチしていて、嬉しいことにファンからも支持されています」。

子どもにも大人にも大切なメッセージを気づかせてくれる

 トーマスはおじいちゃんからお父さん、そして息子まで3世代が共通の話題にできるキャラクターです。そして、アニメや絵本のみならず、トーマスランドや大井川鐵道のトーマス号など実際に会いに行くこともでき、3世代で楽しい時間を共有できるという魅力があります。乗り物というキャラクターだからこそできることです。

「トーマスが展開するストーリーは子どもに限らず、大人を含めた社会に向けて大切なメッセージを伝えてくれます。機関車だけではなく様々な仕事をするキャラクターが増え、彼らにもストーリーにも多様なメッセージが込められています。大人も “多様な社会”を理解することは不可欠です。自分のちょっとした対応が回り回って誰かのためになる、トーマスから学ぶことはなんだろうと、家族みんなで考えてほしい。そのためのメッセージをこれからも伝えていきます」とお二人は語ります。

「映画 きかんしゃトーマス 大冒険!ルックアウトマウンテンとひみつのトンネル」

トーマスたちの秘密基地、ルックアウトマウンテンで事件が発生?大大大冒険クラブの仲間とブルーノが鉱山の謎解きの冒険にいざ出発します。お父さんやお母さんと劇場でトーマスと一緒に謎解きに挑戦!ブルーノも、初のスクリーンデビューです。ブルーノの活躍をぜひご覧あれ。


<© 2024 Gullane (Thomas) Limited.>

 

取材先情報


<まるでソドー島?トーマスタウンで仲間たちに乗って楽しもう♪>

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