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より豊かな社会生活に向けて 手織り機&綿糸セットを寄贈(一般財団法人メルディア 代表理事 小池 信三)

トピックス2025年03月24日

支援施設のイメージを覆す立地 都会の中心でアート活動に精を出すくるるえびす

障がいのある方の支援施設というと、都会からは少しはずれた地域にあると思う方も多くいらっしゃると思います。代官山駅から歩いていくことのできる、渋谷区くるるえびす(以下、くるるえびす)さんはそんなイメージを覆す素敵な施設でした。館内はあたたかな雰囲気と光が差し込む長い廊下が続く開放的な空間が広がっていました。アートに力を入れて活動されていて、廊下の壁一面や天井に独創的で色鮮やかなアート作品が所狭しと飾られていました。利用者のみなさまの作品をもっと多くの人に見てもらえるよう屋外展示も検討中とのことで楽しみです。
そんなアート活動の広がりの一助となるよう、今回は手織り機と綿糸を寄贈させていただきました。今後活用いただき、新たにユニークな作品が生まれることを祈っています。くるるえびすさんとのお話を通じ、多様性を受容し、誰もが笑顔で暮らせる社会の実現はそう遠くない未来にあると感じることの出来る素敵な時間でした。一般財団法人メルディアではみなさまの豊かな生活に寄与できるよう、これからも多くの団体や支援者の方と連携し、協力していきます。(寄贈レポート:一般財団法人メルディア 代表理事 小池 信三)

社会福祉法人友愛学園(以下、友愛学園)が運営するくるるえびすについて、友愛学園理事長の河津英彦さんと、くるるえびす副施設長兼管理者の安藤健さんにお話を伺いました。

障がい者の創作と可能性を広げる、笑顔溢れる施設を目指して

くるるえびすは、故・辻章氏の「障がいのある人の創作活動を支援したい」という遺志が反映されており、創作活動を中心とした支援が特徴です。友愛学園のこれまでの実績が評価され、渋谷区からの委託を受け、障がいのある方の新しい日中の居場所として多くの人の想いが集まり、この施設が出来上がりました。現在、くるるえびすでは20名の利用者が通所し、男性15名、女性5名の構成となっています。施設の名称はフランス語の「クルール(色彩)」に由来し、「さまざまな人が来る、集まる」という意味も込められています。河津さんは「多様な人がいることを肯定的に受け入れて、さらにはくるるえびすに来る人は皆えびす顔になれるような施設にしようと話しています」と語ります。
くるるえびすの活動の柱は、大きく3つあります。1つ目は創作活動で、利用者の個性を活かした絵画や刺繍、紙工芸などを制作しています。2つ目は園芸活動で、施設内で水耕栽培を行い、育てたハーブや野菜を地域のマルシェで販売したり、利用者が味わう機会も提供しています。3つ目は運動活動で、ダンスやウォーキングを取り入れ、利用者の健康維持にも力を入れています。

くるるえびすが大切にしている思い、創作活動の魅力

安藤さんによると、くるるえびすの最大の特長は「利用者の表現を大切にすること」です。「利用者一人ひとりのペースをできるだけ尊重しています。それによりとても和やかな雰囲気があると感じます」と安藤さんは語ります。絵や刺繍、紙工芸などの創作活動では、職員が適度にサポートしながらも、できるだけ利用者の自由な発想を尊重します。「一本の線でも、その人の気持ちや個性が現れます。作品を見ると、その日の体調や気分までも感じ取れることがありま
す。創作活動には、『生き方の記録』という側面も持っているのではないかと感じています」と安藤さんは言います。
また、創作活動が持つ「人とのつながり」も大きな魅力です。作品を展示することで、地域の人々との交流が生まれ、利用者自身も「自分の作品を見てもらえた」と実感することができます。「今はまだ実現していませんが、屋外の掲示板をギャラリーとして活用する提案を区に対して働きかけています。地域の方から『ここは障がい者施設だったのね』と言われることがあるので、内部だけでなく、外部の方の目に触れる場に存在をアピールしていきたいと思っています」と、意気込みます。


(左)社会福祉法人友愛学園 理事長 河津英彦さん/(右)一般財団法人メルディア 代表理事 小池信三

理事長が語る障がい者の可能性 人間本来の関わりを実感できる

河津さんは、長年にわたり福祉とアートに関わってきました。その経験を通じて感じるのは、「障がい者の表現の豊かさと、社会における可能性の大きさ」です。
「知的障がいのある人は、言葉に頼らず体全体で表現することが得意です。彼らの作品には、理屈を超えた本質的な魅力があります」と河津さんは語ります。
また、河津さんは「現在80歳になりますが、長いキャリアの中で、今知的障がいの世界に関われることは、自分にとって幸運だと感じます。周りの方の若さに刺激されることも多いですし、障がいのある人々と触れ合うことで、本来の〝人間を生きる〞ということを考え直させてくれるのです」と話します。

渋谷区くるるえびす
令和3年4月に開設。代官山駅、恵比寿駅、渋谷駅も徒歩圏内の恵比寿西二丁目複合施設内にある生活介護事業所。施設の名称のくるるは、フランス語で「色彩」「彩り」(クルール couleur)を意味する。

https://www.yuaigakuen.or.jp/office/kururu-ebisu/

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