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保護者の老後・ 親なき後を考えて

トピックス2024年07月8日

知的障がい児を抱える保護者は、常に「私にもしものことがあったら、この子はどうなってしまうのだろう」と考えています。感染すると隔離されていた新型コロナウイルスが猛威を振るった頃は、なおさらだったのではないでしょうか。そこで、保護者の体力が弱くなる老後を考え、今から何を準備すればいいのかを、一般社団法人 全国手をつなぐ育成会連合会の佐々木桃子さんに伺いました。

親が元気なうちに体験入居をさせてみる

 一般社団法人 全国手をつなぐ育成会連合会の下部組織が、学齢期の知的障がい児を育てている会員に対して行ったアンケートでは、学校教育への要望の他に、自分たちの子どもが将来どう暮らしていくのか不安という声が多かったそう。どんなにお子さまが小さくても、やはり親の心配事は、自分が世話をできなくなった後のことのようです。

 佐々木 桃子さんは「知的障がい者の多くは、家族が生活を支援しています。特に、40歳以上の知的障がい者は、学校や通所施設の宿泊行事以外で、他人と暮らした経験が少なく、それがどういうものか分かりません。でも、いずれ親以外の人と暮らさなければならない日がきます。

ですから、親が元気なうちに、色んな体験をさせておくことが大事なのではないでしょうか。そうでないと、急に親が倒れても行き先がありません。親に何かあれば、行政は暮らしの場を探してくれます。でも、親が倒れてしまってからでは、その日の暮らしがままならないため、「もっと別の場所がよかった」「他の暮らしの場も試してみたい」という訳にはいかないのです。それでは本人がかわいそうです」と言います。

「いつ倒れるか分からない」という気持ちを忘れずに準備しておく

 一つの例として「知的障がいを持っている50代、ご両親がそれぞれ80代という家族の話です。ご本人が「ずっとお父さんやお母さんと暮らしたい」と言っていたのですが、ある日、グループホームが空いたと連絡を受けました。見学に行くと、ご本人は「ここは一戸建てなのね」と興味を示したようです。取りあえず、2週間の体験入居になりました。体験が終わると、ご本人は入るとおっしゃいます。今まで、グループホームや他人との暮らしを知らなかったために、不安から入居を拒否していたのでしょう。このケースでは、ご両親が元気で時間にゆとりがあったため、本人の不安を払拭しながら入居を進めることができました。

 ところが、入居した2ヵ月後に、ご両親が共に倒れてしまったのです。グルーブホームへの入居はギリギリのタイミングでした」と佐々木さんはおっしゃいます。

 ただ、これは決して特別なケースではないようで、「ひとりで息子さん(50代)を世話していたお母さま(80代)から、『そろそろ息子をグループホームに入れたい」という相談がありました。何カ所か体験入居をした後で、本人が気に入ったグループホームに入居を決めました。ところが、本入居した日に、お母さまが骨折して入院してしまったのです。このように、みなさんギリギリまでお子さまの面倒をみているんですよ」と佐々木さん。

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