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VOL.2 美幸先生とたのしむミラクル (未来が来る) 絵本ツアー

トピックス2024年08月19日

本日は「ノンタン」シリーズや『はらぺこあおむし』でお馴染みの偕成社にお邪魔しています。今日の「ミラクルテーマ」は「読み聞かせ」について。

「知ることが大事」を子どもたちへ
(株)偕成社 編集部 千葉美香

 私は、偕成社で30数年間仕事をしています。弊社は児童書専門の出版社です。紙の本で子どもたちに伝えていかなくてはならない事柄はまだまだたくさんあると思っています。

 今でこそ「多様性」について語られることが多くなってきましたが、偕成社は、かなり前からバリアフリー関連の本など「多様性」に留意した本をたくさん手掛けてきました。1970年代からボローニャブックフェア(子どもの本の国際見本市)において、単独ブースを出していたこともあり、当時から考え方の進んでいた欧米(特に北欧)の情報を得て、点字つきのさわる絵本や障がい者を理解する本を積極的に出版していました。

 「アスペルガーの心」は、著者(フワリちゃん)が9歳の誕生日の2日前にアスベルガー症候群であることの告知を受け、その後本人が描いた絵と文章を絵本の形にしたものです。しっかりした自己分析をしながら、自分に誇りをもち、前を向いて生きようとしている意気込みが伝わってきて、ぜひ読者に「知ってほしい」と思いました。この絵本は続編も出て「パニックの話」と「他者理解の話」をテーマに3冊セットになりました。こうした絵本を通して、幼い頃からいろいろな人や状況があるのを知ることはとても大事なことだと思っています。

 他にも、キヨノサチコさんの「ノンタンシリーズ」や、『はらぺこあおむし』に代表されるエリック・カールさんの絵本、内田麟太郎氏作、降矢なな氏絵の「おれたち、ともだち!」シリーズなど、お勧めしたいロングセラーがたくさんあります。今後も、偕成社のポリシーである「多様性」と「普遍性」を頭において本を作っていきたいと考えています。

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